メニュー

発達障害かもと思ったら?自分でできる対処法や相談先を解説

[2025.06.12]

発達障害は生まれつき脳機能の発達に偏りがあり、コミュニケーションや対人関係に困難を感じる障害です。

発達障害の疑いがあると、「病院を受診した方が良いのか?」と悩んでしまう場合があるでしょう。

この記事では、発達障害かもと思ったときの具体的な対処法について詳しく解説します。

発達障害の特徴や発達障害の疑いがあるときの相談先などもまとめているため、ぜひ参考にしてみてください。

発達障害かもと思ったら?

発達障害かもと思ったら、以下の3つが大切です。

  • 自己診断で発達障害と決めつけない
  • セルフチェックリストを試してみる
  • 発達障害か確かめるために専門家に相談する

ここでは上記3つについてそれぞれ解説します。

自己診断で発達障害と決めつけない

発達障害かもと思ったら、自己診断で発達障害と決めつけないことが大切です。

発達障害の特徴には「読み書きが苦手」や「忘れっぽい」などがありますが、これらの特徴は発達障害でなくても当てはまるものです。

このように発達障害の特徴に当てはまっても、実際は発達障害ではないというケースが珍しくないため、自己診断で決めつけるのはよくありません。

自分で判断するのではなく、専門医の正確な診断を受けるようにしましょう。

セルフチェックリストを試してみる

発達障害かもと思ったら、セルフチェックリストを試してみましょう。

ADHDやASDなど、発達障害の種類ごとのチェックリストがあるため、気になる特性がある場合にぜひ試してみてください。

ただし、このチェックリストで当てはまる場合でも、発達障害と決めつけないようにしましょう。

セルフチェックリストは発達障害の可能性を確認するためのものであるため、当てはまる場合は病院や専門機関への相談を検討してみてください。

発達障害か確かめるために専門家に相談する

発達障害かどうか確かめるため、専門家に相談しましょう。

発達障害では、ほかの病気(うつ病、双極性障害、統合失調症など)と似たような症状が見られることがあります。

適切な治療を受けるためには、専門家による意見や正式な診断が必要です。

また周囲からのサポートを受けるためにも、正式に診断を受けた方が説得力が増します。

相談することで日常生活を過ごしやすくできるメリットもあるため、気になる症状がある場合は早めに専門家に相談しましょう。

発達障害の診断方法・診断基準 

発達障害は血液検査や脳画像診断などの検査手段によって診断する方法はなく、主に診断基準を満たしているかどうかで、発達障害か否かを診断しています。

発達障害の診断に使われるのは、アメリカ精神医学会の診断基準『DSM-5-TR(精神疾患の診断・統計マニュアル第5版)』やWHOの診断基準『ICD-11(国際疾病分類第11版)』です。

これらの診断基準をもとに、医師が問診や行動観察、心理検査を行い、総合的な結果から発達障害の診断を行います。

いずれの検査もその検査単体で診断するものでなく、医師による問診や行動観察も必要です。

発達障害とは

発達障害は生まれつきの脳機能の発達の偏りによって、行動や態度にさまざまな特性が現れるものです。

この特性はコミュニケーションや対人関係で困難が生じやすく、生きづらさを感じる原因となります。

発達障害には「自閉スペクトラム症(ASD)」、「注意欠如・多動症(ADHD)」、「学習障害(LD)・限局性学習症(SLD)」の大きく3種類に分類され、それぞれ特徴が異なります。

ここでは上記3つのそれぞれの特徴についてみてみましょう。

自閉スペクトラム症(ASD)

自閉スペクトラム症(ASD)は、コミュニケーションを取るのが苦手で、特定のことに対する強い関心やこだわりを持ちやすい特徴があります。

具体的な特徴は以下の通りです。

  • 言葉や表情、視線、身振りなどでコミュニケーションを取るのが苦手
  • 相手の気持ちや状況を理解するのが苦手
  • 人との距離感を掴みづらい
  • 特定のことに対する強いこだわりや関心がある
  • 臨機応変な行動が苦手
  • 音や匂いなどの五感が過敏

ASDの患者さんは他人の感情を理解するのが苦手なため、あいまいな表現や冗談を理解しづらいことがあります。

例えば他の人には理解できるような冗談も、ASDの患者さんはその言葉の通りに受け取り、誤解してしまうことがあるのです。

またこだわりが強いため、自分で決めた習慣やパターンを崩すことを嫌い、臨機応変な行動が苦手な面もあります。

注意欠如・多動症(ADHD)

注意欠如・多動症(ADHD)は、不注意と多動性・衝動性の特徴を持ちます。

具体的な特徴は以下の通りです。

  • 注意し続けることが難しく仕事でミスを起こしやすい
  • 落ち着きがなく、待つことができない
  • 整理整頓が苦手
  • 忘れ物や遅刻が多い
  • 頼まれていた仕事や約束を忘れる

ADHDの不注意は、性格的な問題として周囲に誤解されやすい傾向にあります。

多動性・衝動性は主に子どもの頃によくみられる特徴で、大人になるにつれて徐々に目立たなくなっていく場合が多いですが、中にはその特徴が残ったまま成長するケースもあります。

上記のような特徴で社会生活に支障をきたしてしまう場合もありますが、きちんと自分の特徴を理解して対策を行えば、生活しやすい状況にすることは十分可能です。

学習障害(LD)・限局性学習症(SLD)

学習障害(LD)・限局性学習症(SLD)は、知的な発達に問題がないにもかかわらず、読む・書く・計算するなどの学習に関連することに対して障害を抱えるものです。

具体的には以下のような特徴があります。

  • 読字障害(ディスレクシア):音読が遅い、読み間違える、読んでいる文字や文章がよく理解できないなど
  • 書字障害(ディスグラフィア):バランスの取れた文字が書けない、文字を書き写す速度が極端に遅いなど
  • 算数障害(ディスカリキュリア):数の概念が身につかない、計算の習得が難しいなど

苦手な分野のほかには特に目立った特徴がみられないため、子どもの頃には「努力不足」「勉強不足」と誤解され、見過ごされてしまうことがよくあります。

こうした理由から適切な支援が行われずに成長すると、大人になって仕事に就いた際に「メモを取るのが難しい」「仕事のマニュアルが理解できない」といった困難が生じる原因となります。

発達障害の可能性があるときの対処法

発達障害の可能性があるときの対処法は以下の4つです。

  • 周囲の理解・サポートを受ける
  • 自分の特性を理解する
  • 特性をカバーするツールを活用する
  • 相談機関や病院に相談する

ここでは上記4つの対処法についてそれぞれ解説します。

周囲の理解・サポートを受ける

発達障害の可能性があるときは、周囲の理解・サポートを受けることが大切です。

家族や友人、職場の人などからのサポートを受けることで、日常生活や社会生活で感じるストレスを減らせます。

例えば物忘れしやすい特徴がある場合は、周囲の人にこまめに確認してもらうなどの対策が有効です。

また周囲の人に相談しづらい場合は、各市区役所・町村役場の福祉課や相談窓口、発達障害者支援センターといった相談機関を活用しましょう。

自分の特性を理解する

発達障害の可能性があるときは、自分の特性を理解することが大切です。

自分の特性をきちんと理解しておくことで、困難が生じやすい場面を分析し、それに適した対策を立てやすくなります。

発達障害は日常生活でストレスを感じる場面が多々ありますが、自分の特性を理解して対策を立てるだけでもストレスの緩和につながります。

また発達障害の特性はデメリットばかりではありません。

例えばASDは一つの物事に対して強い関心やこだわりを持ちますが、これは一つのことに対してコツコツと集中して取り組めるという強みになります。

ASDだけでなくADHDやLDにもそれぞれの強みがあるため、まずは自分の特性を理解し、日々の生活に役立てましょう。

特性をカバーするツールを活用する

発達障害の可能性がある場合は、特性をカバーするツールを活用してみましょう。

例えば忘れっぽい特性がある場合は、スマホのリマインダー機能やカレンダー機能を活用することで、自分が忘れてしまっても通知で思い出すことが可能です。

また文字の読み書きが苦手な場合は、スマホやパソコンの文字入力を覚えたり、音声入力を活用したりするとよいでしょう。

いまやスマホやパソコンで使える便利なツールがたくさんあるため、自分の特性に合ったツールを探してみてください。

相談機関や病院に相談する

発達障害の可能性があるときは、相談機関や病院に相談することが大切です。

病院を受診すれば正確な診断をしてもらえますが、もし受診をためらうようであれば、まずは無料で相談できる相談機関を利用するのがおすすめです。

一人で悩んでいては適切な治療・対処ができないため、まずは専門家に相談してみることから始めましょう。

発達障害かもと思ったときの相談先

発達障害かもと思ったときの相談先は以下の通りです。

  • 精神科・心療内科
  • 発達障害者支援センター
  • 障害者就業・生活支援センター
  • 地域障害者職業センター
  • 児童発達支援センター
  • 精神保健福祉センター
  • 児童相談所
  • 子育て支援センター

ここでは上記8つの相談先についてそれぞれ解説します。

精神科・心療内科

発達障害の診断や医療的なアドバイスを受けたい場合は、精神科・心療内科を受診しましょう。

特に大人の発達障害では、二次的なうつや不安障害などを併発していることもあるため、専門の医師による診断と治療が必要です。

医療機関では発達検査や問診、心理テストなどを通じて客観的な評価を行い、必要に応じて薬物療法やカウンセリングが行われます。

発達障害者支援センター

発達障害者支援センターは、発達障害のある人への支援を行っている機関です。

保険、医療、福祉、教育、労働などさまざまな関係機関と連携し、地域における総合的な支援ネットワークを構築しています。

仕事や人間関係、日常生活での困りごとなど、幅広い相談に対応しています。

本人からの相談はもちろん、家族からの相談も可能です。

障害者就業・生活支援センター

障害者就業・生活支援センターは、障害のある人が働きながら安定した生活を送れるよう、就労と生活の両面から支援する機関です。

職場での困りごとや人間関係の悩み、健康管理、お金の管理など幅広い相談に応じています。

地域障害者職業センター

地域障害者職業センターは、主に障害者に対する職業リハビリテーションサービスを提供している機関です。

ハローワークや企業、医療、福祉などとも連携を取り、障害者一人ひとりに合った職業リハビリテーションを行っています。

厚生労働省の定める研修・試験を修了した障害者職業カウンセラーや相談支援専門員、ジョブコーチなどが専門職員として配置されているため、より専門性の高い支援が受けられます。

児童発達支援センター

児童発達支援センターは主に未就学の子どもを対象に、発達に不安がある子どもやその保護者に対して支援を行う施設です。

医師や心理士、保育士などの専門職が連携し、個別支援や集団活動を通じて子どもの発達を促します。

保護者向けの相談や育児支援も充実しており、早期に支援を受けることで、子どもの可能性を伸ばしやすくなります。

精神保健福祉センター

精神保健福祉センターは、心の健康に関する総合的な相談窓口で、発達障害を含む精神的な悩みに対応しています。

精神科医や心理士などの専門職が常駐しており、発達に関する不安や診断に関する相談、支援機関の紹介などを行っています。

地域住民であれば誰でも利用可能で、相談は無料で受けられる場合が多いです。

児童相談所

児童相談所は18歳未満の子どもに関するあらゆる相談に対応する機関で、発達に関する不安についても相談可能です。

発達障害の疑いがある子どもについて、観察や評価を行ったり、必要に応じて医療機関や療育機関を紹介したりします。

また保護者に対して育児のアドバイスを提供し、家庭での対応方法についての指導も行います。

子育て支援センター

子育て支援センターは地域の子育て家庭をサポートする施設で、発達に関する相談にも応じています。

発達の遅れや気になる行動が見られる場合、保育士や子育て支援員が丁寧に話を聞き、必要に応じて専門機関への紹介を行ってくれます。

また親子で参加できるイベントや講座も開催しており、子どもの様子を他の子どもと比較する中で気づきが得られるのも大きな特徴です。

まとめ

発達障害かもと思ったら、自己診断で発達障害と決めつけず、専門家に相談することが大切です。

また発達障害は周囲のサポートも重要なため、家族や友人、職場の人などに自分の特性を正しく理解してもらい、適切なサポートを受けるようにしましょう。

また周囲の人への説得力を増すためには、医師による正式な診断をもらうことも大切です。

発達障害の診断は精神科・心療内科で行っているため、「もしかしたら自分は発達障害かも?」と感じている方は受診を検討しましょう。

金山こころとねむりのクリニック』では、カウンセリングや最小限の薬物療法を行っています。

発達障害かもしれないとお悩みの方はぜひお気軽にご相談ください。

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME