TMS治療は効果なし?よくある誤解や禁忌について解説
TMS治療(経頭蓋磁気刺激)は頭部に磁気刺激を与え、脳の神経ネットワークを調整する非侵襲的な治療法です。
副作用が少なく効果が期待できる新しいうつ病治療法として注目されています。
うつ病の他、強迫性障害や禁煙治療、疼痛の治療、リハビリテーション領域などにも応用が広がっています。
しかしインターネット上には「TMS治療は効果なし」という誤解も多く、過度な宣伝や不適切な適応例が混在しているのが現状です。
本記事では、TMS治療の効果や安全性を検証し、よくある誤解や禁忌事項について分かりやすく解説します。
TMS治療とは
TMS治療(経頭蓋磁気刺激)は、磁気を利用して脳のネットワークを調節する治療方法です。
頭部に専用のコイルを当てて電流を流すと磁場が発生し、その磁場が頭蓋骨を通過して脳に到達します。
これにより、脳の活動が低下している部位を活性化させたり、過剰に働いている部位を抑制したりすることが可能です。
直接脳へ電気を流すわけではないため、体を傷つけることなく治療できます。
主な特徴として、以下の4つが挙げられます。
- 安全性が高い
- 他の治療方法と比べて副作用が少ない
- 再発予防にも効果が期待できる可能性がある
- 治療時間が短く、日常生活に取り入れやすい
ここでは上記4つの特徴についてそれぞれ解説します。
安全性の高さで注目されている治療方法
TMS治療が注目を集める大きな理由の一つに、安全性の高さがあります。
麻酔や手術、入院を必要とせず、外来で受けられる点が特徴です。
頭皮にTMSコイルをあてるだけで、脳に直接触れないため、非侵襲的(体を傷つけない)な治療法とされています。
治療中はリクライニングソファに掛けてリラックスして受けられます。もちろん会話することもできます。
また、治療後はすぐに通常の生活に戻ることができるため日常への負担が少ないのも特徴です。
他の治療法と比べたTMS治療の副作用
TMS治療で報告される副作用は、治療部位の一過性の頭皮痛や軽い頭痛、刺激中の顎や顔面筋肉の引きつりなどが代表的で、多くは治療後数分~数時間で消失します。
けいれん発作などの重篤な副作用は極めて稀であり、治療1セッションあたり0.003%と報告されています。
またTMS治療のせいで新たにてんかんを発症するということもありません。
一方、抗うつ薬などの薬剤は体中を巡るため、吐き気、下痢、便秘、めまい、多汗、口渇感、眠気、性機能障害など全身の様々な副作用が生じる可能性があります。
このため種々の薬を試しても継続できない患者が一定数存在します。
こうした薬物療法が継続困難な方やそもそも薬を避けたいと考えている方にとってTMS治療は有益な選択肢となり得ます。
TMS治療に再発予防効果はあるのか?
TMS治療は、脳の神経ネットワークに作用し、うつ症状の軽減を目指す治療法です。
薬物療法と比較して作用の仕方が異なるため、TMSによる再発予防効果を期待する声もありますが、現時点では再発率に関する明確な科学的結論は出ていません。
一部の臨床研究ではTMS終了後の経過を追跡する試みが行われているものの、再発率については評価方法や定義にばらつきがあり、標準化された結論には至っていないのが実情です。
その一方で、メンテナンスTMSが再発予防の一つの手段として提案されつつあります。
メンテナンスTMSとは、集中的なTMS治療でうつ症状が改善した後も、再発を防ぐ目的で定期的に治療を続ける方法です。
この方法もまだ研究段階ではありますが、一定の効果が示唆された報告もあり、自由診療の選択肢として導入している医療機関もあります。
TMSによる長期的な効果については、今後さらに大規模かつ長期的な研究が必要とされています。
治療時間が短く、生活スタイルに合わせやすいTMS治療
TMS治療は、施術後に安静や回復のための“ダウンタイム”がほとんど必要なく、仕事や家庭と両立しながら無理なく継続できる治療法として注目されています。
◾ 保険診療の場合
保険診療でのTMS治療では、1回あたり約20〜40分の施術を週5回、計30回行うスケジュールが標準です。
原則として入院下での管理が必要なため、仕事や家庭との両立が難しいケースもあります。
◾ 自由診療の場合
一方、自由診療ではより柔軟なスケジュール調整が可能で、ライフスタイルに合わせた通院がしやすい点が特長です。
また、科学的な有効性が報告されている「シータバースト刺激(iTBS)」という最新の短時間プロトコルを活用すれば、1回の治療がわずか約3分で終了することもあります。
施術後すぐに職場や家庭に戻れるため、忙しい方でも無理なく取り入れやすい治療スタイルとして注目されています。
さらに、自由診療ではaccelerated TMS(短期集中TMS/加速型TMS)を導入している医療機関もあります。
これは、1日に複数回の治療を集中的に行う方法で、通常1.5〜2か月かかる治療期間を大幅に短縮できる場合もあります。
◾ 治療効果の現れ方について
効果の出方には個人差がありますが、一般的なTMS治療(1日1回ペース)の場合は、抗うつ薬と同様に数週間かけて徐々に改善が見られるケースが多いとされています。
一方で、accelerated TMSを用いた場合はより短期間で効果を実感できる可能性もあり、早期の改善を望む方にとって有力な選択肢となることがあります。
TMS治療で効果が期待できる疾患
TMS治療で効果が期待できる疾患として、以下が挙げられます。
- うつ病
- 強迫性障害(OCD)
- その他の疾患(双極性障害・神経障害性疼痛・線維筋痛症・脳卒中後の運動麻痺・ニコチン依存症など)
ここでは上記3つのカテゴリーについてそれぞれ解説します。
うつ病
TMS治療の効果が医学的に認められている代表的な疾患が「うつ病」です。アメリカでは2008年にうつ病に対するTMS治療がFDA承認を受け、日本でも2019年に同様の治療が保険適用となりました。
日本でTMS治療を保険診療で受けるにはいくつかの条件がありますが、基本的には「治療抵抗性うつ病」(複数の抗うつ薬を試しても効果が十分に得られないケース)が対象です。
薬の副作用が強く継続が難しい場合も、適応となることがあります。ただし、保険診療では原則として入院治療が必要とされており、生活スタイルとの両立が難しいという面もあります。
一方、自由診療では入院が不要で、通院スケジュールも柔軟に調整できます。厳格な適応基準もないため、すぐに治療を開始しやすいのが特長です。
「できるだけ薬に頼りたくない」「薬の副作用に悩んでいる」「薬を服用しているが改善が不十分」といった方にとって、新たな治療の選択肢となり得ます。
TMS治療は、磁気刺激によって脳の神経活動を整えることで、うつ症状の改善を促す治療法です。
抗うつ薬とは異なるメカニズムで作用するため、薬が効きにくかった方や副作用に悩まされていた方にも適しています。
これまでの治療で十分な効果が得られなかった場合には、TMS治療を検討する価値があるでしょう。まずは専門の医師に相談してみることをおすすめします。
強迫性障害(OCD)
強迫性障害(OCD)は、自分の意思に反して繰り返し浮かんでくる不快な考え(強迫観念)と、それを打ち消すための行動(強迫行為)を繰り返してしまう精神疾患です。
主に薬物療法や、曝露反応妨害法(ERP:Exposure and Response Prevention)を中心とした認知行動療法(CBT:Cognitive Behavioral Therapy)が治療の基本ですが、それだけでは症状が改善しない「治療抵抗性」のケースも少なくありません。
こうした方への新たな選択肢として注目されているのが、TMS治療(経頭蓋磁気刺激療法)です。
TMSは、特定の脳部位に磁気刺激を加えることで、神経活動の調整を図る非侵襲的な治療法で、アメリカのFDAではうつ病に続き、強迫性障害(OCD)への適応も承認されています。
強迫性障害(OCD)に対するTMSでは、前帯状皮質(ACC)や背内側前頭前野(DMPFC)など、症状に関わる脳部位をターゲットに刺激を行う方法が研究されています。
これらは、専用のコイルを用いて深部に磁気刺激を届ける「deep TMS」として国際的に注目されており、FDAでも承認を受けています。
ただし、刺激部位やプロトコルの最適解については、現在も研究が進められている段階です。
日本では、OCDに対するTMS治療は保険適用外ですが、自由診療として提供されているクリニックもあり、従来の治療で十分な効果が得られなかった方にとって、有望な選択肢の一つとなり得ます。
薬物の副作用や心理療法への抵抗感がある方でも検討しやすい方法として、今後さらに広がっていくことが期待されています。
その他の疾患
TMS治療は、うつ病や強迫性障害以外の疾患にも効果が期待されており、研究が進められています。
具体的には、以下のような疾患で有効性が検討・報告されています。
- 双極性障害(躁うつ病) – 双極性障害のうつ状態に対する治療
- 神経障害性疼痛 – 帯状疱疹後神経痛や坐骨神経痛などの慢性疼痛の緩和効果
- 線維筋痛症 – 原因不明の慢性疼痛に対する痛みの軽減効果
- 脳卒中後の運動麻痺 – リハビリテーション領域での運動機能改善効果
- ニコチン依存症 – 喫煙への依存に対する禁煙治療効果
このように、TMS治療は精神疾患だけでなく痛みの緩和や神経リハビリ、依存症治療など幅広い分野に対する治療効果が期待できる点が大きな特徴です。
TMS治療が効果なしといわれる理由
TMS(経頭蓋磁気刺激)治療は、主にうつ病や強迫性障害に対して科学的に有効性が認められている治療法ですが、「効果がないのでは?」といった声を耳にすることもあります。
こうした誤解や不安の背景には、以下のような要因が関係している可能性があります。
- 効果を誇張して伝える医療機関がある
- 科学的根拠が不十分な疾患に対して治療を勧めている医療機関がある
- 精神科医による適切な診断が行われていない
- 費用に見合う効果を感じられない場合がある
ここでは上記4つの理由についてそれぞれ解説します。
効果を誇張して伝える医療機関がある
TMS治療が「効果がない」と思われる原因の一つに、実際以上に効果を誇張して宣伝する医療機関の存在があります。
たとえば、「9割以上が改善」「すぐに治る」「どんな精神疾患にも効く」といった極端な表現が使われているケースも見受けられます。これらは科学的根拠が十分でないことが多く、過度な期待を抱かせてしまいがちです。
TMS治療はうつ病や強迫性障害などに対して一定の有効性が確認されていますが、すべての人に必ず効果が出るわけではありません。反応が見られない方も一定数おり、効果の現れ方にも個人差があります。
また、「薬を一切使わずに治せる」といった表現も注意が必要です。
TMS単独で効果が得られる場合もありますが、実際には薬物療法やカウンセリングなど他の治療と併用した方が望ましいケースもあります。
このように過剰なアピールが期待を大きくしすぎてしまうと、治療効果が十分に感じられなかった際に「効かない」「騙された」という誤解につながる恐れがあります。
信頼できる医療機関を選ぶ際には、科学的根拠に基づいた説明がなされているかをよく確認することが大切です。
科学的根拠が不十分な疾患に対して治療を勧めている医療機関がある
TMS治療の効果は、現時点ではうつ病や強迫性障害など、一定の科学的根拠が認められた疾患に対して期待されています。
しかし一部の医療機関では、発達障害、HSP(Highly Sensitive Person)、新型コロナウイルス感染症後遺症(コロナ後遺症/Long COVID)など、現時点では十分な科学的根拠がない疾患・状態に対しても「TMSが効く」と宣伝しているケースが見られます。
特に、発達障害に関しては「脳の偏りを整える」「神経のバランスを調整する」といった一見科学的に聞こえる説明を用いて治療を勧めるケースもありますが、現段階では発達障害そのものをTMSで改善できるという根拠は確認されていません。
ただし、発達障害の方に併存するうつ症状などに対してTMSが有効に働く可能性は十分にあります。そのため、対象となる症状をきちんと区別せず「発達障害そのものに効く」といった誤解を招くような説明を行っている施設には注意が必要です。
TMS治療を検討する際は、信頼できる医療機関かどうか、説明内容に科学的根拠があるかをよく確認することが大切です。
精神科医による適切な診断が行われていない
TMS治療は、うつ病や強迫性障害など精神疾患を対象とするため、治療開始前には精神科医による正確な診断と評価が欠かせません。
患者さんの病状や症状の推移、現在の治療状況を総合的に判断した上で、TMSが適応となるかを慎重に見極める必要があります。
しかし一部の医療機関では、精神科専門医や精神保健指定医が常勤していない、あるいは「監修医」として名前だけが記載され、実際の診察を行っていないケースも報告されています。
こうした医療機関では、TMSの適応を満たさない患者にも治療を勧めてしまうリスクがあります。
また、「〇千件以上の症例実績」といった症例数を過剰にアピールする広告も見られますが、TMS治療は一人ひとりに対して丁寧な評価とモニタリングが求められる治療です。必ずしも症例数の多さ=信頼性とは限らないことに注意が必要です。
TMS治療を検討する際は、精神科専門医や精神保健指定医など、専門的な資格を持つ医師が診療に関わっているかどうかを事前に確認することが、安心で安全な治療につながります。
費用に見合う効果を感じられない場合がある
TMS治療は2019年に保険適用となりましたが、対象となる条件が非常に限定されており、現在も多くの方が自由診療で治療を受けています。
自由診療では、治療内容や費用に幅があり、中には高額な費用設定をしている医療機関も存在します。
こうした中で、「高額な治療=効果が高い」といった誤解を与えるような宣伝が行われることもあり、治療費の負担に見合う効果を実感できなかったという声が出る場合もあります。
その結果、「TMS治療は効果がない」といった否定的なイメージを持たれることにつながってしまうこともあります。
こうした誤解を避けるためにも、費用や治療内容を丁寧に説明し、適切な診療体制を整えている信頼できる医療機関を選ぶことが大切です。
TMS治療に関するよくある誤解
TMS治療に関するよくある誤解として、以下の4つが挙げられます。
- 子供でもTMS治療ができる?
- TMS治療は脳にダメージを与えるのでは?
- TMS治療で片頭痛が起こる?
- TMS治療は認知機能に悪影響を与える?
ここでは上記の誤解についてそれぞれ解説します。
子供でもTMS治療ができる?
「子供でもTMS治療が受けられる」といった宣伝を見かけることがありますが、これは正確ではありません。
TMS(経頭蓋磁気刺激療法)は18歳未満の未成年に対しては、現時点では推奨されていない治療法です。
理由としては、子どもの脳が発達段階にあることに加え、TMSが成長中の脳に与える影響について十分な科学的データがまだ得られていないためです。
また、日本精神神経学会の「反復経頭蓋磁気刺激(rTMS)適正使用指針」でも、18歳未満の若年者にはTMS治療を実施するべきでないと明記されています。
現在、世界的には小児・青年期のTMS治療についての研究が進められていますが、安全性や有効性が確立されたとはいえません。そのため、現段階では未成年へのTMS治療は控えるべきとされています。
TMS治療は科学的根拠に基づいて、安全に実施されるべき医療行為です。宣伝に惑わされず、信頼できる医療機関で専門医の診断を受けることが重要です。
TMS治療は脳にダメージを与えるのでは?
TMS治療と聞くと、「脳にダメージが残るのではないか」と心配になる方もいるでしょう。
しかし、科学的な調査の結果、正しく実施されたTMS治療で脳組織や脳細胞が損傷を受けた例は確認されていません。
TMSは頭部に外部から磁気刺激をあてるだけの治療で、頭を手術したり、電気ショックを与えたりすることもありません。
使用される磁場の強さは医療で広く用いられるMRI検査と同程度かそれ未満で、これによって脳が熱をもったり組織が壊れたりすることはありません。
世界各国で多くの患者さんがこの治療を受けていますが、長期的に脳機能への悪影響や記憶力低下が報告された例もありません。
公的機関や専門学会でもTMSの安全性は確認されています。定められた安全基準を守って実施される限り、脳に後遺症が残る心配は極めて低い治療法です。
TMS治療で片頭痛が起こる?
TMS治療中には、副作用で軽度の頭痛が起こることがあるものの、これが片頭痛を悪化させることはありません。
治療を繰り返すなかで刺激に慣れてくると頭痛は少しずつ軽減し、持続的に強い頭痛が残ることもほとんどありません。
むしろ、TMS治療が片頭痛の治療に有用な可能性も指摘されています。
例えば、前兆がある片頭痛発作時に後頭部へTMS治療を行うと、治療後2時間で痛みが消失した人の割合が偽治療より高かったことが報告されています。
また、小規模ですがTMS治療を続けることで片頭痛の発作回数や痛みが緩和された例も報告されています。このようにTMSは医師の適切な管理下で行えば安全性の高い治療法です。
TMS治療は認知機能に悪影響を与える?
脳への刺激で認知機能が低下するとの不安もありますが、そうした悪影響は報告されていません。
健常者へのTMSの影響はまだ研究段階で未知数なところもありますが、適切に行われたTMS治療では、記憶力や注意力が向上するとする研究報告もあります。
例えば健常成人を対象にした臨床試験では、TMS後にワーキングメモリなどの認知課題成績が改善したという報告もあります。
また、うつ病には考えがまとまらず頭の働きが鈍くなる「思考制止」という症状があります。TMS治療によって抑うつ症状が改善すると、この思考制止も軽減すると考えられます。
TMSは脳の活動を整える治療であり、正しく行えば学習や思考を阻害しません。日常生活や仕事への悪影響も心配ないとされています。
TMS治療を受けられない方・慎重な検討が必要な方
TMS治療は安全性が高く、副作用の少ない治療として注目されていますが、誰にでも適しているわけではありません。
一部の方には、治療の特性上、安全性の観点から治療が受けられない場合や、慎重な判断が求められる場合があります。
以下に該当する可能性がある場合は、必ず事前に医師と相談し、他の治療法も含めて慎重に検討してもらいましょう。
18歳未満の方
TMS治療は世界的に研究が進められていますが、18歳未満への安全性と有効性は現時点で十分に確認されていないため、原則として避けるべきとされています。
頭部に磁性体の金属インプラントがある方
人工内耳、脳動脈瘤クリップ、頭蓋骨固定プレートなどが該当します。
近年のインプラントには非磁性体(磁石に反応しない材質)が多いですが、素材が不明な場合には安全性の観点から治療を控えることがあります。
TMSの磁気刺激によって金属が過熱・移動したり、誤作動を引き起こす可能性があるためです。ただし、素材が非磁性体で位置も明確な場合は、治療が可能なこともあります。
歯科治療で使用される金属は、一般的にTMSの磁気による影響を受けにくいとされています。そのため多くの場合は問題になりませんが、万が一に備えて、あらかじめ医療機関で確認を受けると安心です。
体内に電子医療機器がある方
深部脳刺激装置(DBS)、迷走神経刺激装置(VNS)、心臓ペースメーカー、植え込み型除細動器(ICD)などをお使いの方は、TMSの磁場がこれらの機器に影響し、誤作動や故障を招くおそれがあるため、TMS治療は推奨されません。
一方、頭部から離れた位置にあるインスリンポンプなどは、通常問題ないとされています。
その他、慎重な検討が必要なケース
てんかんなどのけいれん発作を起こしたことがある方、脳の疾患をお持ちの方、重篤な身体疾患で全身状態が不安定な方、妊娠中の方などは、慎重な適応判断が必要です。
なお、TMSの磁気は数センチ程度しか届かないため、胎児への直接的な影響は極めて低いと考えられています。
まとめ
TMS治療は、うつ病や強迫性障害などに対して効果が期待できる、科学的根拠に基づいた治療法です。
すべての方に効果が保証されているわけではありませんが、多くの臨床研究で改善効果が確認されています。
一方で、一部の医療機関による誤解を招くような宣伝や費用設定が、「TMS治療=効果がない」といった誤解を生む原因にもなっています。
大切なのは、TMS治療の適応やリスクを正しく理解し、信頼できる医療機関で相談・治療を受けることです。
金山こころとねむりのクリニックでは、精神科専門医・精神保健指定医の診察のもと、安心して受けられるTMS治療を提供しています。お悩みの方はぜひ当院までご相談ください。



